世の中を凌ぐ(4)【滝沢君・漆原君】
小学校の低学年の時も、悪ガキだった。
僕の小学校は2年毎にクラス替えをしてた。たぶん。
だから1~2年 3~4年 5~6年が同じクラス。
2年生の時にクラスの担任と生徒一人ひとりが面談することがあった。
出席番号順によばれて、
学校はどうだ?とか、いじめられてないか?いじめられてる人いないか?みたいなことを聞かれていた。
僕は小野だから3番とか5番目の順番だったと思う。
特に学校生活に不満はなかったのでこの面談の記憶はない。
先生は竹田先生っていう女の先生だった。
全員が面談が終わった後に、なぜか僕だけまた竹田先生に呼ばれた。
追加面談だ。
竹田先生が言ったことはいまだに鮮明に覚えている。
「クラスの半分くらいの生徒が小野君にいじめられているって言ってました」とのこと。
小2の僕自身とても衝撃的でした。
傷ついたとかではなく。驚きの方で。
その時、竹田先生にこんな感じの事を言ったと思う。
「それはもはや、いじめではないです。」
僕は全くいじめている自覚はないし、だれかと共謀して仲間外れにするとかはしたことがない。昔から誰かを集団でいじめたり、仲間外れにしたことは断じてない。
人生でそれの類は一度もしたことはない。
竹田先生は笑いながら、
「わかっているよ、源太は弱い者いじめはしないよね。だけど、源太は気づかないうちにみんなを傷つけているってことを知ったほうがいいよ」
ようなことを言われた気がする。
そのくらいくそガキだったんだと思う。
そして事件が起きた。
(ここは母親から聞いた話)
2年生の保護者参観があり、
授業後にクラスの保護者と担任とで討論会があったらしく
一通りの打合せの後、
転校して2か月くらいの滝沢君のお母さんが急に立ち上がり、
「滝沢○○の母です!(名前は忘れた)転校して間もないのですがうちの子が学校である特定の人にいじめられています。内容は、てんぷらそば臭い。デブなどの悪口。
一番許せないのは無理やりチョークを食べさせられているみたいなんです。
ここでは誰とは言いませんが、お心当たりのあるお子様がいたらやめさせてください」
と発言したようで。
全くそんな話を僕から聞いてなかったが、うちの母はピンときたらしく
「そのいじめっ子の中に小野源太の名前はありましたか?」と聞いたら
間髪入れず
「ありました。」
と言われたようだ。
かなり教室でざわついたようです。
なぜか、うちの母が他の親から励まされたらしい。
その後、家で母と姉(12歳離れている幼稚園の先生)に
「天ぷらそば臭いとか、チョーク食べさせたりしたの?」と聞かれ
「したよ」
「なんでそんなことするの?」
「転校して一人でいたから、みんなに注目させてあげようとおもった」
「天ぷらそば臭いってなんでいうの?」
「天ぷらそば臭いから」
「なんでチョーク食べさせるの?」
「チョークで本体ではなくチョークの粉を食べさせた。
粉食べてみなよ?って言ったら食べてみんな笑って、いつも食べさせてた」
みたいな会話をして、家族会議では無罪認定されたと思う。
でも、滝沢君のうちに謝りに行って滝沢君に謝ったことは覚えてる。
ただ、親からはやみくもに怒られはしなかった。
ちゃんと正直に説明すれば基本的には分かってくれていたと思う。
すぐビンタはされていたけど。
竹田先生が言っていた事を覚えている。
「わかっているよ、源太は弱い者いじめはしないよね。だけど、源太は気づかないうちにみんなを傷つけているってことを知ったほうがいいよ」
今になって思い出した。
それからは誰にもチョークの粉を食べさせてはいない。
漆原君にも同じようなことをした。
見た目がランボーみたいで(多分どこかの国のハーフ)デカくて強かった。
当時ドラゴンボールにみんなハマっていたから、
すると漆原君が怒り殴り掛かってくる。
それか花いちもんめをするときに
「そーだんしましょ!」の時に振り上げた足をわざと漆原君にあててキレさせる。
すると天下一武道会が始まる。
最初はタイマンだけど絶対勝てないので、
いつの間にか3対1(漆原君)の構図になるけどそれでもみんな勝てなかった。
すげー強かったなぁ。
漆原君元気してるかなぁ。
鈴木君はいつも真っ赤なコカコーラのTシャツを着ていて、
コーラってあだ名付けたりしてたぁ。
コーラのTシャツばかり着ているから左胸の安全ピンで名札をつけるところが穴が開いていた。
あいつは卑怯な奴だったぁ。
ジャンケンとか後出し普通にしてたなぁ。
いつもわざとケガしたふりしていたな。
でも一番よく遊んでいたのはカブちゃんだったなぁ。
意外と思い出してくる。
次はカブちゃんのこと書こう。