思い出書いておくブログ

なんの取り柄もない33歳のブログ

世の中を凌ぐ(18)【後悔先に立たず】

自分1人だけの会社を作ってみて、ふと父を思い出す。


僕の父はもう死んだ。最後は1人で死んでしまった。
だから父に14年ぶりに会った時には病院のベットの上だった。
14年ぶりにみた父は思いの外綺麗な身なりで清潔感があった。
ちなみに死因は食道ガンだった気がする。

 

そんな父は僕が2歳くらいまではそこそこ大きな会社を経営していたらしい。
家は一戸建ての豪邸で、お手伝いさんが常にいて姉は私立の小学校に通っていたらしい。そして母は週末になると父と財界人たちのパーティに出席していたという。今やその影は微塵もない。環境とは怖いものだ。

 

残念ながら僕にはその記憶は全く無い。

 

まぁ父は会社経営に失敗したわけだ。

 

すると物心ついた時には、母は公務員になれ事業はするな、独立もするな、起業もするな、大学に行け、学校の先生になれと僕に言い続けていた。そこらへんのことは昔にどこかのブログで書いたから割愛するが、そんな洗脳を受けていたのにも関わらず、僕は起業した。母はガッカリしているはずだ。自分の元夫が起業して大失敗して、家庭崩壊し離婚したのだから。

 

そんな背景も多少知っていたので、起業すると言ったら反対されるかなーと思っていた。でも、意外とあっさり、「やってみれば」みたいな感じだった。1つ言われたことは、「私(母)に迷惑かけないでね」と言われた。笑
小野家はそんな感じだから、色々な人に不思議がられる。

 

さて、前置きはこのくらいにしておいて

いざ自分で起業すると、今まで知らなかった事がたくさん分かる。それを起業をしたことの無い人に話してもなかなか伝わらないから、起業している人たちと話す事が増える。しかし自分がいつ潰れてもおかしく無い会社だから相手にしてくれる社長も少ない。だから規模がある会社の社長と話す機会はめちゃくちゃ勉強になる。

 

その時、ふと父を思い出す事がある。
どんな内容でどれくらいの規模だったかは知らないけど、そこそこの会社だったと母や姉から聞いている。もしまだ生きていたら話を聞いてみたかったな。とか、経営者だった父に自分の話をしてみたいなとも思う。

 

父が亡くなった時はまさか自分が起業するなんて思っていなかった。だからこんなことも思っていなかった。しかし、その4年後に僕は起業することになる。あと4年父が長生きしていたら、色々な話を聞けたかもしれない。

 

後悔先に立たずだ。

 

 

しかし、父にはその事を教えてもらったかもしれない。
実は、父が食道ガンになって入院しているという情報はキャッチしていた。
しかし、相当元気という情報だったので、14年ぶりに会うには少しリスクがあるなとか(色々とややこしい問題があり)、でも会うなら今のうちだなとか、もじもじして2週間くらいしていたら父は急変して死んでしまった。すぐに駆けつけたが既に死んだ父を見た時それなりに後悔した。

 

後悔先に立たずだ。

 

 

後悔は決断できない奴がする。
結局は父が死んだ瞬間から、知らないうちに
僕が起業することは決まっていたのかもしれないと思う。

 

自分が今日何を食べたいとか、何を着るとか、休みの日には何をするとかの決断はいくらでも出来るのに本当に重要な事の決断を先延ばしにする事が多かった。
後悔先に立たずにしたくなかったら自分で決断し続け自分の決断に責任を持つしかない。

 

後悔は決断ができないと多くなるのだと思う。